「新NISA」はどう変わった?
FP
資産形成
2024.01.15

「新NISA」はどう変わった?

2024年1月から「新しいNISA」が始まりました。そこで、どんな制度改正がおこなわれたのかをご紹介します。

そもそも「NISA」とは?


NISA(ニーサ)とは「少額投資非課税制度」のことで、イギリスのISA(Individual Savings Account)を参考に導入され、NIPPONの頭文字「N」をとってNISAと名付けられました。

通常であれば、株などの金融商品から得られる配当や利益に対して約20%の税金が課されます。しかし、このNISA制度枠内の利用であれば非課税となり、確定申告も必要ありません。※NISAは種類によって年間投資枠や限度額などに違いがあります。

2024年からどう変わる?


それまでは「期間」に制限のあったNISAですが、2024年からは恒久的に活用できる制度へ生まれ変わりました。それに合わせて、活用の幅も拡大しています。大まかな変更ポイントは下記の5つです。

1)非課税で資産保有できる期間が無期限に
2)口座開設の期限が2023年までから無期限に
3)「つみたて」か「一般」どちらか選択ではなく併用可能に
4)年間に投資できる上限額の拡大
5)保有限度額(総額)の拡大


NISAで気を付けるべきこととは?


・リスクの認識
新しくなったNISA。良いこと尽くしのように思いますが、あくまでも投資になりますので、元本が減るリスクがあります。リスクを軽減する工夫(長期・分散)を取り入れるなどの対策を考えることが大切です。


・手数料
金融機関によって程度は様々ですが、金融商品取引には手数料がかかります。また、その他に口座の管理費用などを設定している場合もあります。買付できる銘柄の違いや、受けられるサービスの違いなどもあり、必ずしも手数料が低いところが良いというわけではありませんが、運用にかかるコストはしっかり把握しておいた方が良いでしょう。

・損益通算ができない
通常、複数口座で投資信託をしている場合、すべての口座での損益をトータルし、その上で利益があれば課税されますがNISA口座はそのなかに含めることができません。したがって、資産全体としてはマイナス状況であっても課税対象になる可能性があります。

・配当金の受け取り方は「株式数比例配分方式」
株を保有していると、企業の業績により配当金を得られますが、「株式数比例配分方式」を選択しなければNISA非課税の恩恵を受けられないので、注意が必要です。



制度改正により、以前よりも柔軟性が高くメリットも大きくなりました。この機会に、ライフプランや資金計画の検討・見直しを行ってみるといいかもしれませんね。

<ご参考までに>

金融庁 NISAを始める前に 投資の基本
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/knowledge/basic/index.html

金融庁 つみたてNISA早わかりガイドブック
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/guide/index.html

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